なめとんのか。
嘉手納統合は「個人の案」、外相が知事に説明
岡田外相は29日午前、外務省内で沖縄県の仲井真弘多知事らと会談、米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の移設問題で米軍嘉手納基地への統合案を模索していることについて、「政府として決定したのではなく、個人の案として研究している」と説明した。
その上で、「(統合は)騒音が減るものでなければならず、詳細は米側と協議していく」と述べ、嘉手納町や沖縄市など周辺自治体の騒音軽減が前提になるとの認識を示した。 これに関連し、外相は29日午前の参院本会議で、「私の外相としての発言だ。既存の滑走路を活用することができる嘉手納統合案が一つの案として浮かび上がり、検証作業を行っている。できるだけ早く結論を出したい」と述べた。
外相は週内に、バサラ米国防総省日本部長、ライス在日米軍司令官らと会い、嘉手納統合案の可能性を探る考えだ。ただ、ゲーツ米国防長官は統合案を否定しており、実現の見通しは立っていない。
周辺自治体も反発している。外相との会談で仲井真氏は「普天間飛行場移設や日米地位協定など、いろいろ問題がある。解決に取り組んでほしい」と述べるにとどめたが、同席した東門美津子沖縄市長は統合案に反対する考えを伝えた。
(2009年10月29日12時58分 読売新聞)
ゲーツ米国防長官は鳩山内閣の理由無き日米合意不履行に対して、自衛隊の栄誉礼を拒否、さらに防衛省からの晩餐会の誘いも断るなど、最大限の怒りを態度で示しました。
それに対する答えが、散々検討しつくされた嘉手納統合を“個人の案”として岡田外相が提出するなんて、鳩山内閣は一体ドンだけ米国を馬鹿にすれば気が済むのでしょうか。どんなとんでも提案をぶち上げるにしても、内閣の意思統一ぐらいはしておくのが最低限の礼儀というものです。岡田外相はこの問題の重大さをまったく理解していないようです。
例によって鳩山首相は逃げの一手です。
普天間問題 首相「最終的にはわたしが決断、心配無用だ」
鳩山由紀夫首相の所信表明演説に対する代表質問が29日、参院本会議でも始まった。
最初に登壇した自民党の林芳正参院政審会長は、沖縄・米軍普天間飛行場の移設問題について関係閣僚の発言が食い違っていることについて、「このことがいかに沖縄の人の怒りを買っているか、同盟国米国にあやまったメッセージを送り続けているか。そもそも鳩山政権では国の大事な外交方針について関係閣僚間での調整が行われていないのではないか」と、首相の見解をただした。
これに対し、鳩山首相は「日米合意は重要と認識しながら、経緯を慎重に検証しながら、沖縄の思いをしっかり受け止めながら、日米間で真剣に取り組む。普天間の移設問題は13年間動いていなかった。これをいま動かそうと努力している。岡田外相、北沢防衛相を中心に真剣に検証しはじめた。最終的には私が決断するので心配無用だ」と答えた。
参院では同日、民主党の輿石東参院議員会長も質問に立ち、鳩山首相に「無駄遣いの排除」と「官僚依存からの脱却」への決意を問う。同党は衆院では代表質問を見送っており、衆参で異なる対応となる。
2009年10月29日11時37分 朝日新聞
まぁ、普天間基地移設問題に関しては“これをいま動かそうと努力”しているということですが、政府としての外交方針すら定めずに各大臣毎で自由に交渉して、結果的に間違った方向に転がっていったりしたら、一体どうするつもりなんでしょうか。“最終的には私が決断するので心配無用だ”とは言いますが、まずは友愛が首相として方向性を決め無ければ岡田外相や北沢防衛相の暴走は止まることはありません。そしてそれが、“同盟国米国にあやまったメッセージを送り続けている”わけで。
更に、“沖縄の思いをしっかり受け止めながら”といいながらも、政府としての方向性も無しに、どうやって沖縄住民の理解を得た交渉を米国とするつもりなのでしょうか。これでは反対のために反対した野党時代と何ら変わりません。
自民党の林芳正参院政審会長も生温過ぎます。矛盾だらけで突っ込みどころ満載の答弁に対して、何故もっと泥臭く揚げ足取りでも何でもいいからとことん追求して追い詰めないのでしょうか。これでは野党失格です。日本がどうなっても良いのか。
さて、友愛は“最終的には私が決断”と表明したようですが、この“最終的”とは一体いつなのでしょうか。
普天間、1年以内に具体案=市長、県知事選の「中間に結論」-鳩山首相
鳩山由紀夫首相は16日午後、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題について、「来年の名護市長選と沖縄県知事選との中間ぐらいで結論が必要になってくる」と述べた。移設先の名護市は来年1月が市長選、沖縄県知事は同12月に任期満了を迎えることを踏まえ、遅くとも1年以内には最終決着を図りたいとの考えを示したものだ。首相官邸で記者団の質問に答えた。
移設問題をめぐっては、仲井真弘多県知事が名護市の意向を踏まえ、滑走路の沖合移動を条件にキャンプ・シュワブ沿岸部への移設を容認した上で、鳩山政権としての方針を早急に提示するよう要求。一方、連立を組む社民党は県外移設を強く求めるなど状況が複雑だ。首相としては市長選の結果など地元の動きを慎重に見極めながら、具体案をまとめるのが得策と判断したとみられる。
首相は「沖縄県民の意思をしっかり承りながら、米国と交渉して結論を出したい」と強調。さらに「米国とすれば、早く結論を出してもらいたいとの思いはあると思う。しかし、日本には日本の事情があって、また新政権ができたばかりだ」と指摘した。
(2009/10/16-19:23)時事通信
“「来年の名護市長選と沖縄県知事選との中間ぐらいで結論が必要になってくる」”とは市長選の1月~知事選の12月の中間、6月下旬~7月上旬を指します。そして、普天間基地の県外、国外移設は連立与党の3党合意となっているわけで。
“「米国とすれば、早く結論を出してもらいたいとの思いはあると思う。しかし、日本には日本の事情があって、また新政権ができたばかりだ」”とはつまり、来年7月の参院選まで民主党と国民新党、社民党の連合政権を維持する為に、普天間基地移設問題を先送りすると言っているわけです。
そこには理念もへったくれもありません。あるのは目的と手段を取り違えたアホだけです。鳩山首相がこの問題について何を語ろうがすべてブラフ。来年の参院選までの時間稼ぎに過ぎない。
しかしながら、マスコミに守られた国内ならまだしも、民主党政権の米国相手にこのブラフは危険すぎます。日米関係がこじれてクリントン政権以来のジャパンバッシングの再来となれば鳩山政権はもう長くは持たないでしょう。
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