どんだけ虫のいい話しだ。
首相、「常駐なき安保」構想は封印
鳩山由紀夫首相は16日、日米安全保障体制下での在日米軍の「常時駐留なき日米安保」構想について「現実に総理という立場になった中で、その考え方はやはり今封印しなければならないと思っている」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。
首相は旧民主党時代に「常駐なき安保」構想を発表。同構想は平時には米軍が日本国内に駐留せず、有事に限って日本国内への展開を求めることを主眼としている。首相は「私はかつてそういう思いを持っていたし、日本の将来50年、100年という発想の中で、他国の軍隊が居続けることが果たして適当かどうかという議論は当然ある」とも語った。
(2009/12/16 20:16)日経新聞
封印するとは言いますが、社民党と根っこは一緒のようです。
駐留なき日米安保「望ましい」 社民政審会長
社民党の阿部知子政審会長は17日のテレビ朝日番組で「駐留なき日米安保」構想について「望ましいと思う」との考えを示した。沖縄の米軍普天間基地の移設問題の結論を出す時期では、来年5月が「一つのめどになるとは思う」と述べた。
(2009/12/17 11:01)日経新聞
本来、同盟関係というのは相互関係であり、日米両国にメリット・デメリットがあって然るべきですよね。米国は日本の戦略的要所に駐留し、中国の太平洋進出を阻止することによって自国の安全保障と東アジアに対する影響力を保持し、日本は米軍を駐留させることによって自国の安全保障を計り、東アジアに対する抑止力を得ている訳で。
喩えるならば、ヤドカリが日本で、殻に寄生するイソギンチャクが米軍と言ったところでしょうか。確かに、殻にイソギンチャクが寄生すれば重いですが、それでも喰われるよりはマシです。
さて、鳩山首相が主張する“平時には米軍が日本国内に駐留せず、有事に限って日本国内への展開を求めることを主眼”とする“「常時駐留なき日米安保」構想”はあまりにも虫が良すぎる話しです。
“「常時駐留なき日米安保」”とはいいますが、日本国内に駐留していない米軍が、有事に限って日本へ展開する保証はどこにもありません。第一、米軍に日本に基地をもたせずに、どうやって日本に瞬時に展開するための制空権を確保することが出来るのでしょうか。
日本に駐留する米軍は抑止力として働くと同時に、有事には人質として米軍の介入を保証する役割を担っています。
つまり、他国が米軍が常駐する日本に攻撃をしかければ、それはすなわち、米国に攻撃したことになり、敵軍は米軍の軍事報復を確実に受けることになります。これは特に、核兵器開発を進めている北朝鮮に対してこの上ない抑止力となっているはずです。何故なら、日本の主要都市を核攻撃することはすなわち、そこに展開する米軍を巻き込むことになるからです。
本当に日本の安全保障を考えるならば、むしろ最前線にできるだけ多数の米軍が駐留することが望ましく、在日米軍を整理して負担軽減を目的とする今回の日米合意も、結局は日本の安全保障を危うくするだけのものでしかなく、日本の安全保障上のメリットは全くありません。
もし、普天間基地の移設問題の結論として、鳩山首相がこの“「常時駐留なき日米安保」”を推進しようとするならば、米国はむしろ日本を切り捨て、同盟関係を解消してグアムまで防衛線を後退させた方が良いと考えるでしょう。その場合、現在はは米軍駐留によって牽制され、均衡を保っていた東アジアの勢力バランスが崩れ、中国の台湾侵攻を阻止することが不可能になります。そして、孤立した日本は中共の保護下に入り、第二のチベットに成り果てることは間違いありません。
しかしその前に、同盟解消によって勢力バランスが崩れ、自国の安全保障が根底から揺るがされる危険を感じた米国によって日本が再占領、そこまで行かなくてもCIAの工作によって鳩山政権が親米政権に転覆させられるシナリオも無いとは言い切れません。
いずれにせよ、憲法改正や集団自衛権の見直しなどの自国防衛のあり方の見直しなき米軍縮小は、いたずらに東アジアの軍事バランスを崩し、混乱を助長するだけのものであり、日本にとって悲劇的な結果しかもたらさないことだけは確かです。
つまりは、“「常時駐留なき日米安保」構想”は売国の理論にすぎない。
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まぁ、これを見ればどちらと組むべきかは一目瞭然なんですがね。
天皇皇后両陛下とオバマ大統領の図
天皇陛下と習副主席の図
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