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2010年5月19日 (水)

責任追及より対策強化

その通りなのですが。

口蹄疫、責任追及より対策強化が先決…首相

 鳩山首相は19日午前、宮崎県での家畜伝染病「口蹄疫」問題で、野党が赤松農相の初動が遅かったなどとして政府批判を強めていることについて、「どこに責任があるとかという話以前の問題として、まず感染の拡大を食い止めることが重要だ」と強調した。

 責任追及より防疫対策強化が先決だとの考えを示したものだ。首相公邸前で記者団の質問に答えた。

 自民党の石破政調会長は19日午前の記者会見で、農相が自らの対応に関し「反省するところはない」と発言したことに対し、「結果責任がある。非常に見苦しい」と批判した。

(2010年5月19日12時34分 読売新聞)

政府、半径10キロ以内を全頭処分へ

口蹄疫:半径10キロ以内を全頭処分へ 政府検討

 宮崎県で猛威をふるう家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)について、政府は19日、都農町や川南町、高鍋町、新富町の4町の発生農家から半径10キロ以内の全家畜にワクチンを打ったうえで殺処分し、半径10キロを超える範囲の家畜についても何らかの措置を行う方向で検討を始めた。地元自治体に提示し、調整を進めている。4町では感染の拡大が続き、殺処分の時間を稼ぐために感染拡大のスピードを抑える必要があると判断した。

 農林水産省によると、口蹄疫の感染・感染疑い例として殺処分対象となったのは約11万8000頭(19日朝現在)だが、処分が終わったのは約6万頭にとどまっている。殺処分までの間も家畜からはウイルスが排出され続けるうえ、今回の口蹄疫は感染力が強い

 このため、拡大の続く4町については、発生農家から10キロ以内の家畜にワクチンを接種して感染拡大のスピードを抑え、最終的にはすべて殺処分して拡大を防ぐ必要があると判断した。一方で、えびの市を中心とする発生地については、4町ほどの拡大がみられないことから、ワクチン使用の対象とはしない方向で検討している。

 流行しているO型ウイルスのワクチンは現在、70万頭分の備蓄がある。4町から10キロ以内の全家畜に接種が決まれば、新たに10万頭程度が対象になる見込みという。口蹄疫対策でワクチンが使われるのは国内初となる。

 ワクチン使用で感染を完全に防げるわけではないが、感染した場合でも家畜からのウイルス排出量を抑制できるメリットがある。感染拡大のスピードが遅くなるため、同時に殺処分の必要な頭数が減り、殺処分の時間を稼ぐことができる。【佐藤浩、神足俊輔、樋岡徹也】

毎日新聞 2010年5月19日11時37分

 “今回の口蹄疫は感染力が強い”…ダウトです。毎日は息を吐くように嘘をつく。

 口蹄疫に感染した牛は毎日10億個、豚は5兆個のウィルスをまき散らすそうです。今回の口蹄疫感染が爆発的に増えた原因の一つは、初動に失敗し、牛に対して5000倍の感染力を持つ豚に感染が広がった事が致命傷になったと言われています。

 政府は“19日、都農町や川南町、高鍋町、新富町の4町の発生農家から半径10キロ以内の全家畜にワクチンを打ったうえで殺処分し、半径10キロを超える範囲の家畜についても何らかの措置を行う方向で検討”に入ったようです。

 現地において、昼夜を問わず防疫活動を続け、今まで家畜への感染を必死の思いで防いできた全頭処分範囲内の牧場の方々のことを思うとやりきれない想いで一杯になりますが、殺処分が追いつかないまま感染が爆発的に増え続け、疑わしき家畜の検査もままならない現在の状況を考えれば、疑わしい牛や豚も含めてすべてを処分するしかもう打つ手はないのでしょう。

 さて、鳩山首相はこの対策に先立ち、“「どこに責任があるとかという話以前の問題として、まず感染の拡大を食い止めることが重要だ」”と述べたようです。

 確かに、とにかく今は感染を防ぎ、口蹄疫を封じ込めることが優先かも知れません。

 しかしながら、この殺処分半径10キロ以内の対象者には、当然ながら昼夜を問わず必死の思いで防疫活動を続け、自分達の牧場を守り通してきた方々も当然入るわけで、その方々の感情を考えれば、“「反省するところはない」”と発言した赤松を副本部長に据えたままで、これを更迭しないことで事実上この発言を容認する鳩山本部長の命令で、命をかけて守ってきた家族同然の健康な牛や豚を殺処分することに納得出来る訳がありません。

 今回の対策も、当然ながら無知蒙昧な赤松が思い付いたはずもなく、新たに立ち上げた防衛省、農水省、総務省の専門家による対策チームが立案した措置であることは明らかです。そして更に、鳩山首相は能無し政務官どもを現地に派遣して直接指揮を執らせるつもりのようですが、結局、現地対策も省庁横断の専門家チームが対応するならば、赤松の責任を問うことなく副本部長に温存したこともあわせて、事が済んだらその手柄を政治主導ですべて自分達の物とし、事態収束後も赤松を農水省の大臣に居座らせ、能無し政務官どもも留任することは明らかだ。

 その責任はないと言い切った赤松と政務官に対して、今回、殺処分に応じた農家が補償交渉を行う姿を想像してみてください。私だったら、そんなことにはとても耐えられません。

 おそらく、現地の方々の落胆ぶりも相当なものかと思われます。ならばせめて全頭処分の前に責任の所在を明らかにすることで、未来を信じて封じ込めに従事できる環境を作りだすことが政治の役割ではないんですかね。

 私はそう思います。

全頭処分の前に赤松を更迭するべきだと思う方はクリック!

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