穴の開いたバケツ
水は溜まりませんよ。
鳩山由紀夫首相は3日、首相官邸で平野博文官房長官と会談し、2009年度補正予算見直しで、各省が執行を停止すると回答した事業について報告を受けた。平野氏がそれらの事業の総額が2兆円程度と説明したのに対し、首相は「しっかりやってほしい」と述べ、目標とする最低3兆円の確保に全力を挙げるよう指示した。
政府は、期限の2日までに各省が回答した凍結する事業の総額が目標を大きく下回ったことを受け、仙谷由人行政刷新担当相、藤井裕久財務相を中心に回答内容を精査中。これに関し、政府関係者は3日、「来週末では遅い。もう少し早くまとめてもらいたい」と述べ、5日の週の早い段階で3兆円の財源確保を目指す方針を示した。(2009/10/03-22:14)時事通信
溜めたそばから流れる予算。
菅直人副総理兼国家戦略担当相は2日、雇用情勢の悪化に歯止めをかけるため、月内にも「緊急雇用対策」を策定する方針を固めた。医療、介護など社会保障分野や若年者の雇用支援などが軸。週明けから長妻昭厚生労働相と調整に入り、月内に予定される臨時国会までに具体的な雇用対策を閣議決定したい考えだ。
菅氏は、鳩山内閣で雇用問題を担当している。緊急雇用対策として、厚労省では休業手当の一部を助成する「雇用調整助成金」の要件の緩和や、介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる案などが検討されている。民主党がマニフェストに盛り込んでいる失業者に対する職業訓練の充実や、すべての労働者への雇用保険の適用などの早期実施も検討する。
雇用対策の財源については、現時点では予備費の活用や既存予算の流用で対応する方向。ただ、事業規模が膨らむ場合は今年度2次補正予算の編成も視野に入れている。
総務省が2日発表した8月の完全失業率(季節調整値)は5.5%で、過去最悪だった前月から0.2ポイント改善した。しかし、業績の立て直しを進める自動車や電機など主力産業の多くは依然として採用意欲が乏しく、年末から年明けにかけて失業率が6%に達する可能性もある。
このため菅氏は年末にも対応できる雇用対策の策定が必要だと判断した。近く緊急の雇用対策に盛り込むメニューづくりを各省に指示する。必要に応じて、雇用問題に関する閣僚委員会を発足させる。
2009年10月3日3時7分 朝日新聞
民主党が掲げる重要政策、子供手当て、高校無料化、高速無料化、暫定税率廃止には7.1兆円の予算が必要といわれています。そのために、まずは補正予算の停止で3兆円の予算を確保するのが至上命令となってくるわけですが、これが出来なければ公約違反で民主党は終了です。
しかしながら、現在、最悪といわれる雇用情勢が更に悪化すれば、民主党の無策を追及され、やはり終了になってしまいます。
もちろん、民主党が円高誘導、金融縮小、公共投資大幅削減と辣腕を振るっている不景気対策も、いい加減にしないとやっぱり終了です。
予算確保も待ったなし、景気対策も待ったなしと引っ込めたり出したり忙しいことですが、結局、菅副総理や長妻厚労相の雇用対策も自民党の補正予算の二番煎じばかり。民主党が無駄遣いのバラマキだと主張し続けてきた補正予算には案外無駄が無く、一時的に溜め込んだとしても穴の開いたバケツのように流れ出てしまうのがオチのようですね。
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コメント
バラマキのために景気をないがしろにする鳩山政権! こんなことでは日本が潰れてしまう!
投稿: | 2009年10月 4日 (日) 19時23分
緊急雇用対策の中身が、執行停止しようとしてる補正予算の内容と被ってない?
投稿: sadatajp | 2009年10月 4日 (日) 22時05分
被りまくりですね。考えられることは、より限定化して予算を更にちょろまかすことぐらいでしょうか。
投稿: takayuu | 2009年10月 5日 (月) 00時30分