最後の円借款
まぁお約束ですな。
高村外相は8日、外務省内で記者団に対し、中国への政府の途上国援助(ODA)の大半を占める円借款について「最後に463億円を供与することで円満に終了する」と述べ、07年度の供与額を決めたことを明らかにした。来年3月までに使われる。これを最後に新規案件は打ち切られ、日中平和友好条約署名の翌79年から四半世紀余り続いてきた対中円借款の歴史は終わりを告げる。
対中円借款は、中国が急速な経済発展を遂げたことや、反日感情が高まったことを受けて日本政府や世論から役割を終えたとの声が強まった。05年の日中外相会談で08年の北京五輪までに円借款の新規供与を終了することに合意していた。ODAのうち無償資金協力と技術協力は継続される。同省によると、07年度分は前年度の623億円に比べ約26%の減。大気汚染の改善プロジェクトなどすべてが環境保護対策の案件となっている。
対中円借款は79年、中国の文革終結と改革開放路線の開始とともに幕を開けた。総額は3兆円を超え、鉄道、港湾整備など主要な社会基盤整備に使われた。
2007年11月08日21時21分 朝日新聞
“反日感情が高まったことを受けて”だって?何故かは解りませんが、朝日が書くと、まるで日本が悪いみたいな気がしますねぇ。
“反日暴動も靖国参拝が原因で起きたのに、それを理由に円借款を打ち切るなんて心が狭い”みたいな。
政府は8日、最後の対中円借款(2007年度分)を463億円とする方針を決めた。
1979年度に始まった対中円借款は、総額3兆3165億円に上る見通しとなった。
外務省によると、07年度の円借款は、河南省南陽市の環境整備計画など6件。大気汚染対策や産業廃棄物処理システムの整備など、すべて環境関連の案件となっている。
円借款は、これまで空港や港湾整備などに重点的にあてられ、00年度には最高額(2144億円)を記録した。
その後、中国が急速な経済発展を達成したうえ、<1>軍備を拡大し続けている<2>中国自身が途上国に巨額の援助をしている<3>中国国民が日本の援助を知らず、感謝もしていない――といった問題点が政府・与党内で指摘され、政府は見直しに着手。日中両国は05年4月の外相会談で、円借款の新規供与は08年の北京五輪前に終了することで合意した。
外務省は「円借款は中国の国造りに大変役立った。最近は中国側も援助に謝意を表明するようになった」(国際協力局)と意義を強調している。
(2007年11月8日20時28分 読売新聞)
普通は援助を受けてインフラを整備した場合、その施設には謝意を込めて、援助先の国名や国旗等が記されるものなのですが、中国にある日本の援助によって建てられた空港や港湾施設に、日本が援助したことがわかるような物は一切ありません。
知りもしないものに中国国民が感謝するはずも無い。そりゃ反日感情も一方的に高まりますがな。
おまけに日本から援助を受け取る一方で発展途上国に対して大量に援助をばら撒き、日本の常任理事国入りや資源外交などを妨害するとなれば言語道断。その上、ここ近年の急激な軍備拡大で日本の領海を脅かして台湾を窺い、東シナ海の油田を盗掘するとなれば話になりません。恩を仇で返すとはこの事だ。
外務省はあくまでも成果のみを強調したようですが、結果的に対中円借款はタダで呉れてやったようなものです。3兆円も呉れてやりながら大使館を破壊されるような国に援助したことを、先ず外務省は反省すべき。
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コメント
北京の人々は日本のODAでつくった地下鉄を「核シエルター」と呼んでいます。なんか嫌な感じ...
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投稿: 中国語アドバイザー愛沙 | 2007年11月 9日 (金) 12時46分