台湾は中国の一部分ではない
これが国連だ。
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が台湾問題の国連見解として「台湾は中国の一部分だ」と発言したことに対し、日本政府が「誤った解釈で不適切だ」との申し入れを7日までに、国連日本代表部を通じて国連に提出した。日本の対台湾窓口の交流協会台北事務所が明らかにした。米国も同様の申し入れをした。
日本政府が国連に申し入れた文書では、「台湾は中国の一部」という中国の主張を、日本は「理解し、尊重する」が、同意はしていない、などと説明している。
潘氏は7月、台湾の国連加盟申請を受理しなかった理由を記者団に問われた際、「(71年の)国連2758決議で国連は中華人民共和国が中国の唯一の合法的代表で、台湾は中国の一部だと認定した」と語った。
しかし、実際には台湾が中国の一部だと認定する決議はなく、台湾が国連に抗議した。また、米国政府も「(潘氏発言は)国連のコンセンサスではなく、米国の立場でもない」との手紙を送ったという。日米とも誤った解釈の定着を懸念しての措置と見られる。
潘氏発言の背景について、台湾側は「中国寄り」と批判するが、交流協会の幹部は「就任直後で台湾問題の微妙な法的解釈が勉強不足だったのでは」とみている。
2007年09月08日18時49分 朝日新聞
国連決議2758決議
国連総会は、国連憲章の原則を思い起こし、中華人民共和国の合法的権利を回復することが、国連憲章を守り、かつ国連組織を憲章に従って活動させるためにも不可欠であることを考慮し、
中華人民共和国政府の代表が国連における中国の唯一の合法的な代表であり、中華人民共和国が安全保障理事会の5つの常任理事国の1つであることを承認する
中華人民共和国のすべての権利を回復して、その政府の代表が国連における中国の唯一の合法的な代表であることを承認し、蒋介石の代表を、彼らが国連とすべての関連組織において不法に占領する場所からただちに追放することを決定する
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 アルバニア決議より
この問題は日本の“「理解し、尊重する」が、同意はしていない”というコメントの通り、とても微妙なものです。
なぜなら、もし、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が述べたように“「(71年の)国連2758決議で国連は中華人民共和国が中国の唯一の合法的代表で、台湾は中国の一部だと認定した」”、つまり国連の正式見解として“台湾は中国の一部だと認定”してしまえば、中共による台湾侵攻は中国の国内問題となり、国連は介入できないことになってしまうからです。
同決議にはいくつかの解釈が存在します。フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 アルバニア決議によれば、
- 中華民国の法的地位は未確定だとする解釈
- “蒋介石の代表を追放する”と記載されている為、中華民国に対する決議ではないとする解釈
- 同決議により、中華民国は消滅したとする中華人民共和国の主張など
です。また、中華民国代表が、このアルバニア決議案が採決する前に国連総会を退場したことから、この決議自体が無効であるという説や、重要問題決議が3分の2を経ずに成立しており、国連憲章改定を規定した第108条には該当しないため、勧告程度の強制力しかないという説などこもごもです。
兎にも角にも、このアルバニア決議は可決されたものの、その効力が発動する前に中華民国は国連を自主脱退している為に、この有効性については曖昧なままなのです。
それを国連を代表する事務総長がハッキリと“中華人民共和国が中国の唯一の合法的代表で、台湾は中国の一部だと認定した”なんて言っちゃったらまずいよねぇ。
これを台湾側は“「中国寄り」”と批判したようですが、実際のところは、ただの“勉強不足”、つまりは自意識過剰が生み出した大失言というところでしょうか。
もう辞めちゃったほうがいいですね。
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コメント
日本政府が国連代表部を通じて
「台湾の地位についての解釈が不適切である」
と申し入れていた
賢い 日本 GJ (素晴らしい 仕事)
日本は
その昔 強い日本を目指し 志半ばで 挫折
その結果 不本意ながら
台湾の方々に 大変迷惑を掛けてしまった
日本は
今度こそ より賢い日本を目指し 世界平和に貢献し
台湾の方々と 子々孫々に続く
友好と繁栄を築き上げましよう
投稿: masashi | 2007年9月 9日 (日) 05時47分