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2007年9月 9日 (日)

社会保険庁を完全解体せよ

やはり氷山の一角なのか。

年金横領額、さらに2600万円 社保庁が修正

 社会保険庁は7日、当初「1億4197万円」としてきた職員による保険料や年金給付の横領総額を、2652万円多い「1億6849万円」に修正すると発表した。3日に発表した際には、98年に処分した東京都蒲田社会保険事務所の年金専門官による横領のうち、年金給付費の着服分2644万円が抜け落ちていたことが主な原因。他の1件でも、当初発表より7万5600円多く修正した。市町村職員分と合わせた横領総額は3億6927万円となった。

2007年09月07日22時30分 朝日新聞

 1人で2644万円横領したなら、当然刑事告発の上、懲戒免職なっているはずなんですが、ただ“98年に処分した”という記述を見ると、このどちらでもないっぽいですね。それどころか、社会保険庁では懲戒受けても幹部にだってなれるらしい。

社保庁職員、懲戒受けても「A評価」…不正免除の26人

 社会保険庁の能力評価で、国民年金保険料の支払いを加入者本人に無断で免除して懲戒処分を受けた職員26人が、5段階中2番目に高い「A評価」を受けていたことが6日、わかった。

 2010年に社保庁から移行する「日本年金機構」の職員採用基準などを定める政府の有識者会議「年金業務・組織再生会議」では、社保庁の人事評価を参考にすることに疑問の声も上がっている。

 社保庁の人事評価は5日の「年金業務・組織再生会議」に参考資料として提出された。

 資料は昨年4~9月の社会保険事務所の課長級以上の職員4556人を対象とした人事評価の内訳。業務上の目標に対する達成度などをボーナスへ反映させる「実績評価」と、仕事への姿勢、処理できる業務量などを昇進や昇給へ反映させる「能力評価」の二つで、それぞれS、A、B、C、Dの5段階に分かれている。

 昨年夏、見かけ上の保険料納付率を上げるため、国民年金保険料の支払いを加入者本人に無断で免除するなどの「不正免除問題」で懲戒処分を受けた職員(幹部らを除く152人)の人事評価も含まれている。

 処分者の評価の内訳を見ると、能力評価ではA評価に「減給・戒告」処分を受けた職員が26人B評価には「停職」処分が2人、「減給・戒告」処分が78人、C評価に「停職」処分4人、「減給・戒告」処分42人が含まれていたD評価には処分者はいなかった

 一方、実績評価については「不祥事を起こしたことで、業務上の実績を上げられなかった」とみなし、処分を受けた職員は全員CかD評価だった。

 能力評価の評価項目には、不祥事を起こさないという「法令順守の意識の高さ」も含まれているが、社保庁は「処分を受けた職員は、法令順守の意識の評価は最低点になるが、それ以外の項目の評価が高かった」と説明している。

 社保庁側の説明に対し、5日の「年金業務・組織再生会議」の会合では「処分を受けているのに、能力評価が高いというのは疑問がある、評価が甘すぎる」との意見が相次いだという。

(2007年9月7日9時51分  読売新聞)

 社会保険庁には“法令順守”、“コンプライアンス”の意識が無いようですね。

 まともな組織であれば人事考課において、一つでも“最低点”、つまり“F評価”をつければ総合で“A評価”は有り得ないはずなのだが、“「処分を受けた職員は、法令順守の意識の評価は最低点になるが、それ以外の項目の評価が高かった」”などと平然とのたまうようではどうしようもない。続発する年金横領と、その調査結果のずさんさにも納得です。

 このふざけた組織を解体することを、当然の如く民主党は反対しています。前回の参院選挙で12名もの自治労幹部を当選させた実績を考えれば、これを民意として自治労構成員である公務員の権利を守ろうとすることはむしろ当然なのですが、このような組織を存続させたままでは、年金の未来は暗いものとなってしまうでしょう。

 仮に自民党案のままで社会保険庁が解体されたとしても、民主党にこのいい加減な社会保険庁の能力考課をそのまま参考とすることをゴリ押しされれば、それで組織の再生は有り得なくなっちゃいます。とりあえず、どう転んでも骨抜きにされることは確かなようだ、

 産経新聞によると、50代で「医療、年金などの社会保険構造改革」を求める人が7割に達したらしい。

 しかしながら、これを民主党に任せていれば社会保険庁という不良組織を継続して税金で養う羽目になる上に年金横領はうやむやになり、年金財源税金化とその財源確保の為の消費税大増税はまず避けられない。

 そして何よりも民主党の人気取り“救貧”政策である年金財源税金化により、“自助努力”として長年積み立ててきた年金が全く意味の無いものとなり、皆平等を合言葉に、長年国民年金すら積み立ててこなかった者達と同等の額で満足せざる得なってしまう事が問題だ。

 それによって老後の不安感は7割どころか10割に達するだろう。

 それもこれも既得権者である自治労の利益を守るためのものだ。彼らは自らの既得権の為に、私達の年金を文字通り食い物にしている。

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コメント

今回の参院選では、社保庁改革に対して大きな障壁が生まれました。
民主党から比例でトップ当選した相原久美子です。
彼女は、社保庁改革を阻止することを堂々と公約に掲げている。
民主党のこの裏切りを、マスコミはいっさい報道しない理由は何なのか?

投稿: お笑いお花畑 | 2007年9月 9日 (日) 18時04分

社保庁の解体は大賛成なのだが、職員により着服された基金の取り戻しと、厳罰が済まぬ内は駄目である。少なくとも30有余年がたたねば、還付給付できないのであるから、奴らがくすねても、30有余年は発覚しない仕組みを、どのように把握できるかの仕組みを、構築する事が喫緊の課題である。詐欺と横領の事犯に何故に警察がタッチしないのか、極めて不愉快な事件である。

投稿: takasktt | 2007年9月 9日 (日) 21時59分

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