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2007年8月25日 (土)

朝日は真実に目を向けろ

このような社説を掲載する新聞は常軌を逸している。

首相の訪印-価値観外交のすれ違い

 米国とインド、それに豪州。自由と民主主義という価値観を共有するこれらの国と連携して事に当たる。それが安倍首相が唱える価値観外交である。

 首相にとって、インド訪問はその実践と言えるものだった。だが、価値観を共にする相手であっても、国益の違いを乗り越えるのは容易でないことを思い知らされたのではないか。

 「自然界に畏(おそ)れを抱く点にかけて、日本人とインド人には共通の何かがあると思わないではいられません」

 安倍首相はインド国会での演説でこう述べ、自らが提唱する「美しい星50」への賛同を求めた。地球の温暖化を防ぐため、温室効果ガスの排出を2050年までに今の半分に減らす構想である。

 温暖化防止が世界共通の課題であることには、インドも異論はない。シン首相は京都議定書後の枠組み作りへの参加を「真剣に考慮する」と応じた。

 ただし、インドにとっては経済をさらに成長させて貧困層を減らすことが、温暖化防止と並ぶ重要課題である、と付け加えることも忘れなかった

 いま温室効果ガスの削減義務のないインドのような途上国に、今後どのような義務を負ってもらうのか。具体策に踏み込もうとすれば、難しい交渉になることを予感させる会談でもあった。

 国益の違いをさらに強く印象づけたのは、米印の核協定問題である。

 インドは核不拡散条約に未加盟のまま核実験を強行した。ところが、米国は査察を条件に民生用の原子力技術や核燃料を提供する協定に合意した。フランスやロシアも追随し、インドを核不拡散の例外扱いにする動きが広がっている。

 首脳会談でインド側は米印協定への支持を求めた。これに対し、安倍首相は「唯一の被爆国として核不拡散体制への影響を注意深く検討する」と述べるにとどまり、態度を保留した。

 理解しがたい対応である。被爆国の首相がこんなあいまいな態度を取っていいはずがない。大切な友人であっても、言うべきことは言う核不拡散問題では譲歩できない、と明確に伝える。それが日本の役割ではないか。

 そもそも安倍首相の価値観外交は、中国包囲という色彩を帯びている

 03年度以降、インドは中国に代わって円借款の最大の受け取り国になった。価値観外交の展開に伴って、援助額はさらに膨らんだ。

 しかし、日本にとって中国が持つ重みは、インドとは比べものにならない。在留邦人でみれば、中国が10万人を上回るのに対し、インドは2000人ほどだ。相互依存の度合いが全く異なるのだ。

 中国を牽制するテコにインドを使うような外交は見透かされるインドにしても中国との交流を深めており、利用されることに甘んじるような国ではない

 価値観を声高に唱えるような一本調子の外交は考え直した方がいい。

2007年08月24日(金曜日)付 朝日新聞

 “価値観を声高に唱えるような一本調子の外交は考え直した方がいい。

 自国の首相を、よくもここまで貶めて社説を書けるものです。“考え直した方がいい”とは、もはや恫喝に近い。

 朝日は“価値観を共にする相手であっても、国益の違いを乗り越えるのは容易でないことを思い知らされた”といい、“インドにとっては経済をさらに成長させて貧困層を減らすことが、温暖化防止と並ぶ重要課題である、と付け加えることも忘れなかった”という例を挙げて、日印のすれ違いを主張していますが、これは明らかに偏った報道ですね。

 安倍首相ははインドの主張する“経済をさらに成長させて貧困層を減らすこと”についても、今回の訪印で大きな成果を上げています。日本の太平洋ベルトを模したデリームンバイ間の産業大動脈建設プロジェクトにおいて密接に協力していくことで一致し、高速鉄道建設を中心に今後5年間で100億ドル(約1兆1534億円)の投資を約束しています。

 これによってインドは日本の優れた交通システムと製造業の誘致を実現し、日本は新興市場の確保と戦略的産業拠点を確保することに成功しました。安倍首相はその上でインドに地球温暖化への対策を求めたわけで、両国の経済交流と共に、この分野で世界一の技術を誇る日本の協力を約束した訳です。この点において両者の利害は完全に一致している。

 そして更に朝日は“国益の違いをさらに強く印象づけたのは、米印の核協定問題”であると主張し、“大切な友人であっても、言うべきことは言う核不拡散問題では譲歩できない、と明確に伝える。それが日本の役割”だと必死に言い張っていますが、過去のエントリーでも取り上げたように、“外交は友好の手段”ではありません。必要なのは“国益確保の為の徹底したリアリズム”だ。

 “核不拡散問題では譲歩できない”などと書生くさい理想論を繰り広げて、国益を投げ捨てるような首相は、ノムヒョンだけで十分だ。

 安倍首相が”「唯一の被爆国として核不拡散体制への影響を注意深く検討する」”と公式的に反対の意を表明しないことと引き換えに、インドの原子力開発への日本企業の参加を決めたことに、徹底したリアリズムを感じます。これが外交というものです。

 さて、朝日はこの後いつものように“そもそも安倍首相の価値観外交は、中国包囲という色彩を帯びている”という本題へと入っていきます。

 “インドは中国に代わって円借款の最大の受け取り国”になったことを上げ、“日本にとって中国が持つ重みは、インドとは比べものにならない”と抜かしてますが、これは朝日としては中国の方が重要だからもっと金を出せってことか?いくらなんでも本音をストレートに言いすぎだろう。

 そして“中国を牽制するテコにインドを使うような外交は見透かされる”とし、“インドにしても中国との交流を深めており、利用されることに甘んじるような国ではない”と主張していますが、急速に軍事拡張を続ける中国に対し、周辺国が協力して包囲網を築き、その弱体化を図ることは歴史上幾度と無く繰り返されてきた外交の常識だ。そもそもインドは経済交流を優先して中国の属国に甘んじるような国ではない。

  • 国会は、シン首相、アンサリ上院議長、チャタジー下院議長臨席のなか、上下両院議員によって満席であり立ち見が出るほどの盛であった。また、アドバニ野党下院リーダー、ジャストワン・シン元外相、グジュラール元首相を始めカピル・シバル科学技術相現職閣僚多数を含む有力な政治家も顔をそろえており安倍総理のスピーチに対するインド側の高い期待が伺われた。
  • 安倍総理のスピーチに対しては、聴衆より随所で30回以上の拍手が起こり、スピーチ終了後は聴衆が総立ちとなるスタンディングオベーションとなった。
  • 安倍総理のインド訪問(概要) 外務省HPより

     これが、朝日がひた隠しにする事実だ。安倍首相の訪印によって更に深化した日印の協力体制は、朝日の安っぽい社説で否定できるほど陳腐なものではない。

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    サヨクマスコミ」カテゴリの記事

    コメント

    首相が、外国に行ってこれだけ歓迎されてるのに、何でマスコミは報道しようとしないのかね?
    朝青龍報道なんかより、よっぽど国民は喜ぶと思うんだけど・・・
       不思議だ。

    投稿: お笑いお花畑 | 2007年8月25日 (土) 10時57分

    中国も韓国も何十年も前から対日工作を続けてきました。対マスコミ、対国会議員 etc. その成果が現在の日本の惨状です。特亜の利益にならないことは知らせない、特亜の利益のためには嘘もつけば煽りも行う。ただ半島系の成りすましが多いため半島国に反感を抱かせるような情報を隠すのも巧妙なんですよね。「外国人参政権付与法案」実現のためにごり押ししている特亜代弁政党などマスゴミ連に守られ今回の参院選では大量に得票しましたね。日本人に誇りを持たせないよう、自信をつけさせないよういつまでも自虐させるのが特亜の最大の利益になりますから今回の安部首相のインド訪問も日本人が目覚めないようにするために真実が報道されないんでしょうね。

    投稿: mimi | 2007年8月25日 (土) 12時15分

    >聴衆より随所で30回以上の拍手が起こり、スピーチ終了後は聴衆が総立ちとなるスタンディングオベーションとなった~

    朝日が必死の中共プロパガンダ記事で大衆の目くらましに一次的に成功しても今般のインド国会の感動は10億の民に伝播し程なく日本に逆輸入され、インドの好感度は加速度的上昇をみる。皆意識の奥深い所でかの国とは相容れないと認識し始めてるから。

    「二つの海の交わり」
    Confluence of the Two Seas

    国会に集合したリーダー達は、二国に共通する哲学的思考にふれつつ展開される首相演説に明治期の両国芸術家交流の史実、そして戦後復興期で示された東京裁判での故パール判事やネール首相の見識へのわが国の感謝の思いなどが再認識され深い感動を呼んだのではないでしょうか。

    独立60周年を新たなスタートに過去から未来へ夢を繋ぐプロジェクトが立案され具体化してゆく・・「二つの海の交わり」の担い手としての高揚感!私がインド人であっても間違いなくスタンディングの輪に加わってました! ベンガルの偉人C.ボースの顕彰等歴史を紡ぎ「価値観外交」を体現してくれた安倍首相に感謝!!!

    投稿: heiwa | 2007年8月25日 (土) 18時49分

    政治家が論理的に朝日を批判すればいいだけだと思う
    本で批判する人もいるけど読む人は限られているので
    朝日が戦前戦争肯定派だったとか
    10点ぐらい朝日の否を挙げて
    だから朝日は信用できないと発言すれば言いだけなんですよ
    それができないから好き勝手やるわけです

    投稿: 京 | 2007年8月26日 (日) 00時07分

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