自由と繁栄の弧
良い提案ですね。
安倍首相は28日夜(日本時間29日未明)、サウジアラビアの首都リヤドでアブドラ国王と会談し、沖縄県・平安座島(へんざじま)にある石油タンク群をサウジ側に提供し、商業用在庫の保管に利用してもらうように提案した。国王も検討を表明し、具体化に向けた協議を始めることで合意した。
日本にとって最大の石油供給国であるサウジとの関係を強めればエネルギー安全保障に役立つ一方、サウジ側もアジア各国に数日で石油が運べるメリットがある。
サウジへの提供を想定しているのは、沖縄県うるま市にある平安座島の沖縄石油基地などの石油備蓄基地。日本政府によると、国際エネルギー機関(IEA)が求める一国あたり90日分の備蓄のうち、10日分にあたる525万キロリットルが沖縄県にあり、その大半が平安座島に集中している。
日本側は、サウジが商業用とはいえ、日本国内に在庫を保管すれば、そのままIEAが求める国家備蓄として加算されることに注目。また、サウジと切っても切れない関係になることは、エネルギー安全保障上の意味が大きいと判断している。
一方、沖縄はアジア各国と近く、海運の要衝だ。このため、アジアに拠点がないサウジにとっても「輸送に21日かかるアジア地域に2、3日で運べる在庫の拠点が持てる。米国西海岸にも1週間で運べる」(資源エネルギー庁)ため、「双方にメリットがある」と判断した。
会談には、両国首脳のほか、経済使節団を率いて首相と中東5カ国を歴訪中の日本経団連の御手洗冨士夫会長(キヤノン会長)らも同席。会談後、官民のハイレベルで両国の投資機会を促進する「共同タスクフォース」の設立やハイレベルの政治対話強化を柱とした共同声明を発表した。
2007年04月29日19時02分 朝日新聞
今年の2月28日、麻生外務大臣は財団法人中東調査会・特別講演会にて「わたしの考える中東政策」という演説を行いました。
今回の首相の中東歴訪もその外交方針に沿ってすすめられたわけですが、元々、麻生大臣がその演説の中で語ったように、日本はその歴史が示すように近代国家の中でも数少ない非西欧文明の国として、伝統を保って近代化を成就した珍しい例であり、その点がイスラム教圏である中東諸国に好意的に評価されています。
また日本はキリスト教圏ともイスラム教圏の国々と違い、宗教の信者数を足せば人口の2倍近くになるという、近代国家には珍しい多神教の国でもあり、そういった点で両者と対立しない特色を持っています。
日本はそういった中東諸国から見て偏見の少ない立場を生かし、ヒト・モノ・カネの交流を通じて中東諸国に確固たる足場を築き、日本の国際的地位の向上と安全保障を確保していかねばなりません。
また、今回の件が合意に達した場合、今後沖縄の戦略的価値が向上することは間違いありません。そうなれば、沖縄防衛の為の予算や、シーレーン確保の為の予算も取りやすくなります。そしてそれは来るべき台湾有事に対する備えともなるでしょう。
今回の首相の中東歴訪は確実に成果を挙げつつあるといえます。更なる成果に期待しましょう。
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参考サイト
わたしの考える中東政策 外務省HP
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コメント
沖縄方面の防衛力強化の為にも、私の住む宮古島に自衛隊の3軍が来てもらうことを待望しております。
投稿: miro | 2007年4月30日 (月) 22時42分
自由と繁栄の弧。いいですね。これは海洋国家日本の未来を見据えた戦略、台湾・シンガポール・マレーシア・オーストラリアからインドに至るまで日本と共に繁栄して行きましょう。特亜三国は見捨てたと宣言したと同じ。韓国はサンドイッチだとか日本には思い知らせてやるとか、反省が足りないなどといいながら、もう、国交断絶しか出せるカードがないと(笑)
投稿: さくら | 2007年5月 6日 (日) 13時21分