資金移管の責任は?
資金問題は数日中に解決するようです。
中国、米に認識示す
【北京14日共同】2月の第5回6カ国協議で合意された北朝鮮の核放棄に向けた「初期段階措置」が14日、進展のないまま「60日」の履行期限を迎えた。米首席代表ヒル国務次官補は14日、北京で中国首席代表の武大偉外務次官と会談し、次官補によると、中国側は懸案の北朝鮮の資金凍結解除問題について「もう2、3日忍耐強く待ってほしい」と要請、数日以内に解決するとの認識を示した。
次官補は記者団に対し、履行期限を迎えたことについて「もちろん懸念している」と述べたが、北朝鮮は資金凍結が解除されたとの認識を「中国側に伝えているようだ」とし、解決は近いとの見解をあらためて表明。
また、資金凍結解除の段取りは「中国も明確に支持している」と強調。休会中の6カ国協議について「4月中にも開かれる」との見方を示した。
2007年04月14日 21:41 【共同通信】
米国によるBDA資金凍結の“いわゆる全面譲歩”によって、資金移管の責任は完全に中国に移ったようです。
これで北朝鮮によって初期段階が履行されなかった場合においても、米国の軟化策が非難されること無く、実際の資金移動に関わった中国の北朝鮮に対する影響力が疑問視される形となったわけですが、中国としても、面子を潰されたくなければ、今まで消極的とも言えた合意履行に力を入れざるを得なくなります。
米国はBDA資金凍結解除に伴って発生した資金移管という問題を利用して、北朝鮮だけではなく、中国に対しても圧力を強めています。
今までの日米の強硬路線と中露の柔和路線の対立という構図から、米中の歩み寄りによる北朝鮮の孤立化が鮮明になってきたことによって、硬直化していた北朝鮮問題が動き出す可能性もあります。
米国は対北朝鮮政策に武力ではなく、金融での圧力を選択したようですが、その効果は以外にも北朝鮮本体ではなく、その支援国である中国に最大の効果が現れたようです。
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