安倍首相、朝日のネタフリに答える
アハハハ面白いネタだな。
「何を考えているのか」。それが世間一般の受け止め方だろう。
三菱東京UFJ銀行、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行のメガバンク3行が、政治献金を再開するという。三菱東京UFJは、年内の取締役会で決め、2千万~3千万円を出す構えだ。
献金先の自民党は、3メガバンクとりそな銀行から借金している。総額はこのところ膨らんで、約80億円にもなる。献金が始まれば、形としては返済の一部を銀行が負担する珍妙な構図となる。
大手行は、金融危機で98年に最初の公的資金を受けて以来、政治献金を自粛してきた。巨額の不良債権で損なわれた信用力を国に支えてもらっていながら、金を出して政治を応援しようというのはおかしな話である。自粛するのは当然のことだった。
それから9年近くがすぎ、三菱東京UFJが今年6月に公的資金を完済し、みずほと三井住友も続いた。しかも、3メガバンクはこのところ高水準の利益をあげ続けている。頭取や社長は、これで政治献金を封印したくびきはなくなったと考えたのだろう。
だが、業績を押し上げているのは、過去に積み上げた貸し倒れ引当金の戻り益だ。景気が良くなったことで融資先の倒産に備えた引当金が要らなくなり、その分が戻ってきたに過ぎない。
そのうえ多くの銀行は法人税も払っていない。過去に出した巨額な損失の繰り延べを認める税制のおかげで、当面の利益と相殺できるからだ。
こうした税務処理が認められる期間は、銀行の不良債権処理を進めるために5年から7年に延長されている。納税が再開されるのは、最も早い三菱東京UFJですら2、3年後。三井住友やみずほとなると、さらに先の話になる。
「政治の基盤なくして自由主義経済の維持はありえない」。献金の再開の理由を、全国銀行協会の畔柳信雄会長(三菱東京UFJ頭取)はこう語る。政治のコストを払うのは企業に求められる社会貢献のひとつ、とも述べている。
企業献金を社会貢献といえるか、疑念がある。日本にはそのような経費を税金で賄う政党交付金の制度がある。まずは納税という形で政治のコストを負担するのが、立派な企業の振る舞いというものだろう。
銀行界の献金再開は、日本経団連が強く要請したことだ。銀行はいま、一行も政治献金をしていない。3メガバンクを皮切りに、献金の輪を広げようという計算も透けて見える。
だが、これもおかしい。銀行のリストラで融資が打ち切られたり、取引店が廃止されたりして苦労した企業は少なくない。献金を促すよりも、利用者の立場で銀行経営に注文をつけることこそ、経済団体の役割ではないか。
預金者も取引先も納得するとは思えない献金は、再開すべきではない。
【社説】2006年12月19日(火曜日)付 朝日新聞
“「何を考えているのか」”とメガバンクに対し、朝日新聞は申しておりますが、とりあえず安倍首相はこのように考えているようです。
安倍首相は19日、自民党の中川秀直幹事長と首相官邸で会談し、「メガバンクの政治献金再開の動きが報道されているけれども、過去の経緯にかんがみて、今回は、党の方からお願いをすることは遠慮してほしい」と述べ、メガバンクから自民党に対する政治献金を自粛する意向を伝えた。三菱東京UFJ銀行とみずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行のメガバンク3行は、政治献金の再開を検討。政府が財政再建のため歳出削減と国民負担増を進めている中で献金を受けることは、国民の理解が得られないと判断したものとみられる。
2006年12月19日16時27分 朝日新聞
安倍首相が“過去の経緯にかんがみて”、“政府が財政再建のため歳出削減と国民負担増を進めている中で献金を受けることは、国民の理解が得られないと判断”したことは朝日新聞の“巨額の不良債権で損なわれた信用力を国に支えてもらっていながら、金を出して政治を応援しようというのはおかしな話である。自粛するのは当然のこと”という主張にぴったり符合します。
さて、ここで朝日新聞は明日の社説において“さすが安倍首相、小泉改革の後継者だ”ぐらいは書かないと振り上げた拳の下ろし場所に困るわけなんですが、どうなんでしょう。また、TM問題の時に安倍首相が給与を返納したことにケチつけたように、今回も大人気なく文句をつけるのでしょうか。
しかしながら、安倍首相は、前回のTMの時といい、今回のメガバンクの政治献金の動きといい、打つ手が早く、そして的確になってきています。やはり、初の臨時国会において2つの重要議題他全ての法律・条約を成立・承認させ、継続審議となっていた政府提出10法案のうち6本を成立させたことで、首相としての自信がつきはじめてきたように見えます。
この調子で来年1月に召集される通常国会にておいて国民投票法案や共謀罪新設を成立させ、5年後の憲法改正に向けて一つ一つ着実に前進していただきたいところですね。
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