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2006年12月 2日 (土)

少子化対策

根本的に間違っているような気がします。

父親の時短、子育て支援や働き方改革提唱…少子化白書

 政府は1日の閣議で、少子化の現状と対策をまとめた「2005年度版少子化社会白書」を決定した。

 若い世代が仕事と家庭の調和を実現し、子どもを産み育てやすい環境を作るため、「働き方の改革」を提唱。特に父親について、長時間労働が家事や育児への参加を制約しているとして、労働時間を短縮する必要性を指摘している。

 白書は、少子化の現状について、05年に戦後初めて総人口が前年を下回り、日本が「人口減社会」に突入したことを踏まえ、今後も「人口減少は加速度的に進行していく」と警告した。

 その上で、現状の働き方の問題点として、出産を機に7割の女性が退職し、子育てが一段落した後、再び働こうとしても以前と同じ条件で働くことが難しいと指摘。

 男性も、30歳代の約4分の1が週60時間以上の長時間労働に従事しており、子どもと向き合う時間が奪われているとしている。

(2006年12月1日12時0分  読売新聞)

 私の出身県は某共働き率日本一の県なんですが、それがなぜ可能かと言うと、“同居率が高いから”です。

 集団としての国家の最小単位は「個人」ではなく「家族」だと思います。現在の少子化問題はこの国家の最小単位たる「家族」の崩壊そのものです。昔はどこの家でも爺婆が完備されており、両親が働いている間はちゃんと子供の面倒を見ていた。

 しかし、昨今の行き過ぎた多様化やジェンダーフリー、古来からの価値観の破壊や個人主義の蔓延による核家族化の進行はこういった古来からの家族の役割を破壊し、両親の子育てへの負担を増大させました。

 子供を1人育て、2人目、3人目を考えた時に一番の判断材料になるのは、一家の大黒柱である父親の収入です。まず、企業の安定的成長によって、この一家の大黒柱の収入を将来にわたって安定的に供給し、次に、子供が比較的手のかからない段階に移行したときに、家に完備した爺婆が子育て補助を行い、母親が働きに出ることが出来る環境を作って家庭の収入を安定させれば、自然と人口減には歯止めがかかるのではないでしょうか。

 ですから、本当にやるべき対策は2世代住宅の建築補助や、60代の育児教育を充実させることにあり、それによって働き盛りの両親が安心して仕事に打ち込める環境を作ることにあると思います。収入が安定し、子育ての負担が軽減されれば、自然と2人目、3人目という話も出てくる。

 今回の「2005年度版少子化社会白書」において、女性が出産を期に7割が退職し、復帰後も以前と同じ待遇は難しいという収入面の問題を提起しながら、父親の長時間労働を問題とし、労働時間の短縮を目指すという収入減に繋がる解決策を提起する等、なにやらジェンダーフリー臭がプンプンする内容となっています。いかにも高市少子化担当相の考えそうなことですが、こういった男女間の格差を是正しバランスを図るような政策は、結局のところ家庭内での男女の役割分担を破壊し、家族の弱体化を促してしまうだけのように感じます。その結果、進行する少子化問題はさらに悪化することでしょう。

 少子化問題は家族問題です。もう一度家族の役割を見直し、父母爺婆完備した家族を再構築し、国家の礎となる次の世代を、家族一丸となって育てていかなければなりません。

 独居老人を狙ったオレオレ詐欺やリフォーム詐欺が問題となっていますが、自分の親が数ヶ月にわたって詐欺にあい、財産の全てを失うまで気が付かない社会はどう考えても間違っている。

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コメント

 三世代同居の中で子供たちは生命がつながっていることを自覚し、自分も大人になったら家族を作り・子供を産み育てることを自然に学びます。
 これを戦後教育の個人主義が破壊したからこそ少子化になるのです。
 家族を再生すれば
 お婆ちゃんやお爺ちゃんたちも生きがいを得るでしょう。

投稿: 柳生すばる | 2006年12月 2日 (土) 23時05分

等分相続が元凶の様な気がします。
本家を継がずに兄弟で食潰すわけですから。
ここでの本家とは、折角築いた三世代構造の事です。

在世中の一子相続を原則にすべきです。
相続権と親の介護責任はセット。

相続権の無い兄弟は、自分が初代で始まる三世代構造の構築に全力を傾注する。「初代」の名誉を買ったのだとするべきです。親の面倒を見る暇は無いで良いが、子供には、あるべき家の姿である本家をよく見せておく。

三世代構造とは、基本的にここまでやってやっと築けるものです。それをいとも簡単に食潰す等分相続は典型的な悪平等であり、個人主義と拝金主義を誘発する諸悪の根源と言っても過言ではありません。

投稿: 順孫系親不幸者 | 2006年12月 3日 (日) 16時36分

二世帯で暮らすのは子供の教育にも良いと聞きました。
確かに一人暮らしのお年寄りが事件に巻き込まれる時は、お年寄りの一人暮らしとは随分と無用心だな、と思います。

でも、嫁にとっては舅と姑はなんと言っても赤の他人ですから、同居となると少し複雑なのもよく分かります。介護とかになっても、今のそういう世代の夫婦を見ても、大抵は夫は自分の親のことなのに非協力的で嫁が全てしないといけないってケースが多くないですか?ああいうのを見ていると、同居は遠慮したくなります。
まぁ今はそういうケースは少ないのかも知れませんが……。
いかに夫の親とコミュニケーションが取れるかですよね。それは嫁と舅・姑双方の努力しだいではないでしょうか?

働くママの正規雇用の再就職は女性にとっては大きな問題です。ワークシェアリングが良いかどうかは分かりませんが、今の女性の正直なところ、夫の親との同居はなしで、出産後も正社員として働けるのが一番理想ではないでしょうか。それはそれで勝手なんでしょうがね。

投稿: aris | 2006年12月 3日 (日) 17時35分

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