無力な大人たち
教育委員会は無力だ。
文部科学省は7日未明、いじめを苦にした自殺予告の手紙が6日午前中に伊吹文明文部科学相あてに送られてきたと発表した。手紙は「僕は、いじめが原因で11月11日土曜日に自殺することを証明します。手紙を書いた理由は生きていくのがつらいからです」などとつづっていた。内容や字体から小中学生の男子からとみられる。文科省は、消印から差し出した地域とみられる21都道府県39市区町村の教育委員会に該当する子供がいないか探すよう通知した。
封書には、文科相、教育委員会、校長、担任、同級生、同級生の保護者、両親にあてた手紙7通が同封されていた。それぞれ、便せんや原稿用紙1~2枚に記され、8日までにいじめの状況が変わらなければ、11日に学校で自殺することを予告している。
文科相あての手紙には「先生は何もしませんでした」、担任へは「なぜ僕をたすけてくれないのですか」、同級生には「クラスのみんなへ」と題し、「みんな責任をとって自殺してください」、両親へは「ごめんなさい」などとつづっている。消印は4日付。差出人の名前、学校名などが特定できる情報はない。
消印に「豊」という1文字だけ見えたため、文科省は「豊」を含む集配郵便局のある21都道府県39市区町村教委に連絡し、いじめの相談・報告があるか確認している。
午前0時過ぎに会見した銭谷真実・初等中等教育局長は、公表に踏み切った理由について、「手紙通りとすれば、11日に自殺すると言っているわけで、一度しかない命を大切にしてほしいと考えた。大人もいじめ問題の解決のために頑張るから、ぜひ生きてほしいというメッセージを(マスコミに)伝えてほしい」と話した。
いじめを苦にした自殺では8月に愛媛県今治市で中学1年の男子が遺書を残し首つり自殺。今年10月上旬、北海道滝川市教委が小学6年の女子児童(12)の自殺をいじめ自殺と認めて以降、福岡県筑前町立三輪中学校2年の男子生徒(13)が自宅で首をつって自殺したほか、岐阜県瑞浪市の中学2年生の女子生徒(14)も自宅で首をつって自殺している。文科省は10月19日、都道府県・政令市担当者の緊急連絡会議を開き、いじめの兆候をいち早く把握することなどを求める通知を出していた。【高山純二】
毎日新聞 2006年11月7日 1時17分
いじめを原因とした自殺報道が相次いでいます。担任や校長がテレビ画面に向かって頭を下げる場面をよく目にしますが、一向に事態が好転する兆しがありません。
今回の手紙にはその問題点が指摘されています。無力な学校関係者に対しては「先生は何もしてくれませんでした」。無能な担任には「なぜ僕を助けてくれないのですか」。加害者でありながら責任を追及されないいじめっ子たちに対しては「みんな責任を取って自殺してください」。場当たり的な対応ではなく、この3つの問題をを根本から改善しないことには、いじめによる自殺者は今後も減ることはないでしょう。
しかしながら、学校関係者も何が起っても担任任せという現在のシステムに限界を感じているのではないでしょうか。先生も人間です。自分の能力の範囲外の事態が起れば対応できなくなるのは当たり前です。
私が小学生時代のことですが、1~2年は経験豊かな年配の女性の担任でやさしい中にも厳しさがあり、クラスはまとまり、授業も滞りなく行なわれていました。しかし、3~4年になると経験の浅い女性教師が担任となり、クラスが荒れだしました。その担任にはクラスを仕切る能力は無く、飴を使って生徒を手なずけたりしていました。そして4年の後半になると、あろうことかクラスをAチームとBチームに分断し、競い合わせることでコントロールしようとしたのです。
当然ながら両チームのリーダーによる勢力争いでクラスは大荒れ、いじめは横行し、5年になって新人の女性教師が担任となる頃には手がつけられない状態となってしまいました。AチームとBチームの抗争は激化し、いじめの矛先は新人女性担任にも向きました。言うことを聞かないなんてのは当たり前。給食にチョークの粉を入れたり、授業中騒いだりやりたい放題で、いわゆる学級崩壊状態となってしまったのです。
そして、とうとう担任が不登校となり、新しく担任としてきたのがその当時の校長先生でした。校長先生はまず最初にチームを解散し、クラス会を開いて一人一人からクラスで“やられていやなこと”を発表させ、全てを禁じました。そしてその約束を破った生徒にはものすごい剣幕で叱りつけることで、3年間で未開の猿以下に退化した私たちにルールを守ることを躾け、秩序を回復したのです。
まぁさすがに、校長先生では授業にならず、授業は当時の他のクラスの担任が持ち回りで行なってましたが、誰もいないときは校長先生が担任していました。当然ながら授業は出来ないので、徴兵検査の話だとか、学校の屋根に上って飛行機を見た話だとか、航空隊に入りたかったのに背が足りず鉄棒にぶら下がっていた話だとか、学校に通うとき池を泳いでわたってあだ名が“豆タンク”だったとか、いわゆる軍国少年時代の思い出話ばかり話していたことを覚えています。
そして6年にあがる頃にはすっかり落ち着き、新しく担任してきた男の先生はほうきの柄を装備したとても民主的な先生で、宿題を忘れたときや何か悪いことをした時などは、“ケツ”か“頭”か“モミアゲを掴み上げる”かを自分で選ばせてくれました。クラス内では“モミアゲを掴み上げる”が一番人気でしたが、A君は“ケツ”が効かないのでクラスの尊敬の的だったことを覚えています。今ならば、体罰教師として問題になりそうですが、当時、子供だった私から見れば、平和=秩序>人権であり、教師には秩序の体現者として絶対的な存在を求めていたのです。このような価値観は今の子供たちも変わることが無いように思います。
今回、伊吹文科相に手紙が送られてきましたが、これで何が出来るかといえば何にも出来ません。ただ下部組織である教育委員会に指示し、教育委員会は各学校に指示し、各学校は各担任に指示し、担任は問題を解決できないままいじめっ子をとめることが出来ず、いじめられっ子の日常は変化することないまま結局は自殺に至るだけです。
いじめをなくす為には無能な担任には降りていただき、いじめっ子たちをキッチリと躾け、秩序を回復できることができる担任と交代させることが一番の近道です。現在進行形でいじめを受けている子供たちは、新聞で報道されているような大人たちの努力に期待などしていません。今すぐ、明日からにでもクラスに秩序を与え、今の境遇から救い出しててくれる強い実行力を求めているのです。
教育委員会も本気でこの問題と取り組むのであれば、そういう教師を育て、実行部隊として各学校に派遣する位の対策は採っていただきたいものです。当然ながら糞日教組は基地外のように反対すると思いますが、子供たちを守ることを邪魔するような身勝手な組織には、潰れて貰うのが一番良いかと思います。
いじめ撲滅には強い実行力が必要だ!と思う方はクリック!(人気blogランキングへ)
| 固定リンク
「毎日新聞」カテゴリの記事
- 政権末期(2010.12.16)
- 中国軍拡を肯定する民間大使(2010.07.27)
- 国会延長せず(2010.06.14)
- 種牛候補をあてがう民主党(2010.05.26)
- 責任追及より対策強化(2010.05.19)
「教育問題」カテゴリの記事
- 北教組の埋蔵金(2010.03.04)
- 日の丸常時掲示(2007.04.05)
- リーチがかかった根津公子(2007.03.30)
- 選別される人たち(2007.03.12)
- 真性と呼ぶべき新聞(2007.03.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
この手紙が例え一種のイタズラであっても、教育界に与える影響を考えると、これを是とします。
教育界の荒廃は目も当てられない状況ですね。早く教育基本法を改正して、健全な教育を取り戻して欲しいものです。また、こうした動きに反対している日教組などには、解散させるくらいの強攻策をとっても良いと思います。
投稿: ナルト | 2006年11月 7日 (火) 19時14分
早くバウチャー制度を導入すべきだと思います。
子供も、親も、先生(学校)を選べないなんて異常な
義務教育制だと思います。
先生を選べれば、子供の躾もできない、ましてや、
一緒になって子供をいじめるような先生のクラスには
誰もいなくなるでしょう。
投稿: kuni | 2006年11月 7日 (火) 21時04分
もう他界してしまった小生の両親は、二人そろって教師でした。夕飯のあと両親が教育について語り合う姿は今思い出しても尊敬に値すると思っています。
ですから最近の教師のふがいなさと、それに対する風当たりの強さの両方に悲しい思いがあります。
そんな母が生前に良く言っていた言葉は
「子供は天使と言うけれど、そんなのは嘘。天使であり悪魔でもある。と言うよりも完全な人間になる前の存在なんだから。」
「道徳観や倫理観は学校よりも親の躾によるところが大きい。だから道徳教育が効果を表すには2世代を要すると思う。」
でした。
最近の虐め問題を的確に表していると思います。
いかがでしょうか?
投稿: 冥王星 | 2006年11月 7日 (火) 23時27分
日本の教育の一番の問題点は日教組の思想的な平等主義にあると思います。
この平等主義ではどんな腐ったみかんにも人権があり、一緒にわけ隔てなく教育するのが正しいとされている。そしてその理想のためなら、どんなに他のまじめな生徒の人権を侵害しようともおかまいなしです。そして公立校の教育レベルがどんどん下がり、日本の国力が落ちています。
親の責任で躾が出来ていないならキッチリとクラス、学校を分けて隔離すればいいのです。そしてそのレベルに応じた先生を配置すれば、本来の意味で平等な教育を受けることが出来るようになり、先生も余計なことで悩まなくてすむ。
自殺したいじめられっ子は大人の建前のために殺されているようなものです。まずはその建前を捨て、まじめな生徒を道徳観や論理感の欠如した腐ったみかんから、どんなことをしても守ることからはじめるのが解決への近道ではないでしょうか。
投稿: takayuu | 2006年11月 8日 (水) 00時20分
はじめまして。ご自身の小学生時代のお話など、興味深く
読ませていただきました。やはり、担任の持つ影響はかなり
大きいのだと感じました。
良い先生もおられますが、なにしろ日教組の根本的な思想が間違っていてそれを教育されてきた人間が親になったり
教師になったりしているのですからどうしようもない利己主義が蔓延してしまうのだと思います。
そういうのを変えるのは長い年月がかかりますから
取り合えず今出来るのは虐めている側を学校へ来させないようにするとかクラスを別にするとかとにかく虐められてるほうを
守るという視点に立つべきだと思います。
投稿: SESIRIA | 2006年11月 8日 (水) 08時07分