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2006年10月25日 (水)

日中友好の思考停止

SK-Ⅱの「安全宣告」を各社一斉に報道

SK-Ⅱ、中国政府が「安全宣告」 P&G販売再開へ

 米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の中国法人は24日、使用禁止物質のクロムが検出されたとして中国全土で販売を停止していた子会社のマックスファクター(神戸市)の化粧品「SK―II」の販売を近く再開すると発表した。中国当局から「含有量は微量で健康被害のリスクは低い」と「安全宣言」が出たためだ。

 中国の国家品質監督検査検疫総局は9月、SK―IIからクロムなどが検出されたと発表。返品を求める利用者が殺到し、同社は「治安上の理由」で売り場を閉鎖していた。同局と中国衛生省は23日、再検査結果を発表し、「クロムは生産過程で添加したのではなく、原材料に含まれるごく微量なもの。消費者の健康を害したとの証明はない」との見解を示した。

 これを受け、P&Gは「当社が主張していた安全性が証明された」との声明を発表。数週間以内に元通り営業を再開する方針を明らかにした。

2006年10月24日19時12分 朝日新聞

化粧品「SK-2」の品質騒動、安倍訪中で急転決着

 【北京=加藤隆則】日本から輸入されたマックスファクター社の「SK―2」シリーズの化粧品が販売中止になった問題で、中国当局は23日、「(使用禁止のクロムなどは)製造過程で微量が混ざることがある。わずかであれば健康への害はないと言える」との声明を出した。

 24日付の中国各紙が報じた。これを受けて、親会社の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)中国法人は同日、「数週間以内に中国での販売を再開する」と発表した。

 日本の残留農薬規制で中国からの農産品輸出が減少したことへの報復との見方があったが、安倍首相訪中による日中関係好転で、一気に幕引きした格好だ。

 今回の問題では、「日本のP&Gは傲慢だ」などとする報道にあおられ、返品騒動が各地に拡大。興奮した市民がP&G上海事務所のガラスドアを破損する騒ぎまで起きた。

(2006年10月24日19時40分  読売新聞)

日本製「SK-Ⅱ」一転して危険性低い 中国当局

 【北京=福島香織】中国の国家質量監督検査検疫総局は24日までに、日本製造の高級化粧品、マックスファクターSK-II(製造元P&Gジャパン)について、「化粧品製造の技術的な要因で、微量のクロム、ネオジムが含まれているが、危険性は低い」との見解を公表し、同総局の検査結果をもとにした9月14日の「危険」との判定を翻した。

 安倍晋三首相の訪中で日中関係が好転したことで、これまでの日本バッシング姿勢を改めようとの中国当局の意図もうかがえる。

 P&G(中国)では、9月22日から商品の国内販売を一時停止していたが、24日にはできるだけ早く販売を再開すると発表した。

(10/24 12:44) 産経新聞

中国:日本製高級化粧品「SK-2」問題なし…当局が声明

 【北京・大塚卓也】米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)グループの日本製高級化粧品「SK-2」が中国内で販売禁止となっていた問題で、中国国家質検総局と衛生省は23日、販売禁止処分を事実上撤回した。使用禁止のクロムなどが化粧品から検出されたというのが、禁止の理由とされてきたが、「正常な状態での使用なら健康被害の危険は低い」と判断した。同社は近く中国での販売を再開する方針。

 この問題は、日本が5月末から実施した残留農薬規制の強化で中国産農水産物の対日輸出が減少したことへの対抗措置ではないかとの指摘が強く、政府が外交ルートで質検総局に検査の詳細な情報提供を要請。「SK-2」を製造するマックスファクター社(本社・神戸市)も「指摘された物質は自然界に存在している。製造過程で混入した可能性は否定できないが、原材料には使っていない」と反論、中国政府と協議を続けていた。

毎日新聞 2006年10月25日 0時50分

 朝日は結果を淡々と伝えただけ。読売と産経が日中関係の好転を理由に挙げ、唯一、解決までの経緯を書いたのは毎日新聞のみとなっています。

 これまでの経緯を考えれば、ポジティブリスト制度による輸入制限を“日中間の新たな火種”とし、今回の騒動の原因を日中間の“意思疎通に問題”があるとしてきた朝日新聞が、日本との関係改善を狙う中国にはしごを外された形となり、それを読売と産経がそれ見たことかと指摘している構図が見えてきます。

 確かに、構図としては痛快、安倍政権グッジョブといいたいところなんですが、ちょっと違う。強烈な違和感を感じます。このままでは結局どこまで行っても“日中友好”に引きずられ、それを中共に利用されるだけではないのか。

 この問題の本質は、毎日新聞の記事にあるように、“残留農薬規制の強化で中国産農水産物の対日輸出が減少したことへの対抗措置”として、中共がルールを無視したでっち上げで「SK-Ⅱ」を報復規制し、それに対して“政府が外交ルートで質検総局に検査の詳細な情報提供を要請”し、P&Gも“「指摘された物質は自然界に存在している。製造過程で混入した可能性は否定できないが、原材料には使っていない」と反”したことによって、中国国家質検総局と衛生省が“「正常な状態での使用なら健康被害の危険は低い」”という判断を示し“販売禁止処分を事実上撤回”したわけです。(その判断基準(法的根拠)は依然として不明)

 上記を補足すれば、クロムは自然界に普通に存在し、地球で21番目に多い元素。人の体内で糖の代謝に関わっていて生命維持には不可欠な元素であり、一日当たりの許容摂取量は成人1日当たり0.25mgです。SK-Ⅱのクロム含有量はファンデーションが通常10~13gで販売されていることを考えると、1製品当たり、0.04~0.06mg以下となり、いわゆる中国国家質検総局のいう健康被害を起こす為には、一日50g以上ファンデーションを摂取する必要があります。当然ながら一般的中国人には一日ファンデーションを5個も6個も摂取できる財政的余裕などある訳も無く、そんな馬鹿は世界中探してもどこにもいないでしょう。

 このようなべらぼうな言いがかりに対して、その経緯を無視して“日中関係が改善したから解決した”とするのは“思考停止”以外の何者でもなく、ただの馬鹿。マスコミの使命を放棄しているとしか思えない。彼らに少しでも使命感が残っているのであれば、こういった商道徳を無視した中国当局の措置を徹底的に追及し、その狂った実態を暴かずにはいられないだろう。

 日中友好を絶対的なものとしてそれを中心に据え、それを基準に日中間の問題すべてを論じるのはどう考えても間違っている。だから、明らかな内政干渉である靖国参拝問題が日中友好の障害としてとりただされ、いつまで経っても解決しないのです。そしてこの偏った報道姿勢によって、日本人すべてが“日中友好”という強迫観念に支配されている。

 小泉元首相がマスコミの報道姿勢を批判し、“政経分離”をしつこいくらいに唱え続けたのは、こういった弊害を正確に理解していたからなのです。だから批判的発言の前後には必ず「私は日中友好論者です」という一文を付け加えることを忘れてはいませんでした。

 私は正常な日中関係(プラスもマイナスも含めた)を阻害しているのは、こういった日本のマスコミの“思考停止”にあると断言します。彼らがこのような姿勢を改めない限り、真の日中友好は永久に訪れることは無いでしょう。

 もちろん、私も小泉元首相と同じ「日中友好論者です」。それも熱烈な。

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