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2006年9月30日 (土)

マツタケから除草剤

どうしてマツタケから除草剤が。

中国産マツタケ、基準値超す除草剤…厚労省が検査命令

 中国産のマツタケから、残留基準値を超える除草剤が相次いで検出され、厚生労働省は29日、中国産のマツタケや加工品を輸入する業者に対し、食品衛生法に基づく検査命令を出した。

 輸入業者は今後、同省の登録検査機関にマツタケを持ち込み、基準値以下でないと輸入できない。

 同省によると、検出されたのはアニリド系除草剤の「アセトクロール」残留基準値0・01ppm)。

 今月15日に関西空港検疫所に持ち込まれた貨物から0・69ppm、25日に成田空港検疫所に持ち込まれた貨物から0・04ppm検出された。関空検疫所に持ち込まれた126キロ・グラムはすべて消費されているが、基準値を厳しく設定しているため、食べても身体に影響はないという。

 昨年のマツタケ輸入量は約3000トンで、半分以上を中国産マツタケが占める。厚労省によると、中国産の収穫時期は9月いっぱいといい、輸入に大きな影響はないとみられる。

(2006年9月30日1時11分  読売新聞)

アセトクロールは除草を目的とした農薬であり一般的な基準値は以下の通り

(単位ppm)

  • 小麦…0.02
  • とうもろこし…0.05
  • その他の穀類…0・02
  • 大豆…0.1
  • たまねぎ…0.05
  • ねぎ…0.05
  • えだまめ…0.1

 そして今回マツタケに設定された基準値が0.01ppmであり、最小値である小麦の2分の1に当たります。文中にもあるように“基準値を厳しく設定”とあるのは、本来ならば、アセチロールマツタケからは検出されない農薬であるため、ポジティブリスト制度が適用されたからです。

 今までは、こういった本来検出されないはずの汚染物質であれば、リストにない限り規制対象になりませんでした。しかし、ポジティブリスト制度が適用されてからは、リストにない汚染物質であっても一律0.01ppmの基準値が設定し、規制することが出来ます。

 そういったことを考慮しても、0.04ppmならまだしも、0.69ppmという数値は桁違いに高い残留量です。本来、マツタケが自然に生えてくることを考えると異常値といわねばならないでしょう。

その原因として考えられることは、

  1. 山の中で探しやすいように下草を除草剤で枯らした。
  2. 長年の大量使用によって、ドリフトした除草剤が土壌に蓄積され、残留しており、尚且つそれが山岳部にまで達してしまっている。

 ということが考えられます。いくらなんでも原因1はありえないので(中国ならわかりませんが)原因2が主な理由と考えられます。

 以上のことから、中国はすでに長年の無計画な農薬使用によって、広範囲に土壌が汚染されており、今から規制したとしても回復に相当な時間がかかることがわかります。

 いくら安いからといっても健康のことを考えれば、中国産の農作物の摂取は出来るだけ控えた方が良いでしょう。結局高くつきます。

 最近、中国が必死になって反撃してきており、これを貿易戦争と揶揄する動きもありますが、以前、中川(酒)農水相がおっしゃっていた通り、日本は輸入禁止措置が中国の対抗措置じゃないという前提で、粛々と技術的な問題、防疫上の問題として取り組み、中国に対しても厳しくやるならやったらいいという態度をとりつづけていけばいいと思います。

 そして当然、中国側も基準値を超える云々というのであれば、法治国家である中国にはその根拠となる法も存在するはずであり、それに基づいて措置がとられているかどうかを厚生労働省を通じていろいろと調査すればよい。その上で、不公正が認められるならば、日本は日本の主張をして断罪すればいいのです。どちらにしても国際的な信用をなくして損をするのは中国側の方です。

 前時代国家に先進国的配慮は無用です。キチンとしたルールを教え込むためにも厳正に対処していただきたいものです。

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参考サイト

ポジティブリストで残留農薬を調べてみよう フジテレビ商品研究所

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